強制認知とは

ある資産家の葬儀に、見知らぬ女性が子供を連れてやってきて、「実はこの子は故人の子で・・・」と言い出し、親族一同騒然となる、などというのはドラマの見過ぎと言われるかもしれませんが、葬式の席でなくても、このような申し立ては実際にあることなのです。「父親」が生前で、身に覚えがある場合に自分の子であることを認めることを「認知」と呼ぶことは広く知られています。
しかし、細かく言うとこれは「任意認知」というものです。裁判によって嫡出関係を認めさせる場合を「強制認知」と呼びます。この訴えは「父親」が生前ならば「父親」を被告としていつでも起こせますが、「父親」が死亡している場合は死亡から3年以内に訴えでなければなりません。冒頭のケースのように「父親」が死去している場合、この裁判の被告は何と検察官になります。
遺産の分割は、法定相続人全員で行うのが原則です。しかし、遺産分割協議が終わった後にこのような子供(法定相続人としての権利を有している)の存在が判明した場合は協議はやり直さないことになっています。認知された子は、「価額による支払い請求」を行えるのみです。この「価額」とは、「実際の価値」くらいの意味ですが、正式な遺産相続よりその額が低くなることは間違いありません。

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